Home / その他 / 陰キャが実はネットアイドル☆ / 44話 脚フェチ達の銭湯

Share

44話 脚フェチ達の銭湯

Author: satomi
last update Last Updated: 2025-07-01 07:04:35

 あの変態の息子が…あの脚フェチの変態の息子がまさかのサヤカの同級生とは…。

 しかもサヤカ曰く『脚の英才教育』なるものを受けているらしい。何だよ…ソレ。まぁ、それによってサヤカが『S』だとわかったみたいだが。

 銭湯にて、「田中さんですか?」と聞きまくっている不審な男を発見。ふむ、あの変態の面影がくっきりとあるな。

 「サヤカの父親を捜しているなら俺だが?」そう言うと、升田なる男は俺の脚をしげしげと観察し始めた。

「昔のような嫋やかな美しい脚は亡くなったのですね…」

「大学の時に鍛えたからな。残念だったな。Tの脚が目当てだったのか?」

 その後俺も10分くらい脚について熱く語られた。しかも裸で。

「当たり前ですが、うちには『T』様の動画DVDが全巻揃っています!」

 それは、我が家の収入源となり、お買い上げありがとうございます。

「まさか、まだお前の親父さん(俺の同級)、鼻血で救急車で運ばれてたりしないよな?」

「ハハハッ、いやまさかぁ」

 升田君は笑いながら言う。

「俺と親父のセットで救急車ですよ~」

 悪化……。俺も罪だよな。

「お前の他の家族によりそのDVDを視聴禁止にしてもらった方がいいんじゃないか?」

「そんなっ、あのDVDは俺と親父の活力源でもあるんですよ?冗談はやめて下さいよ~」

 本気なんだが?お前らの体を心配して。

「お前の母さんはよほどの脚の持ち主なんだろうなぁ」

「いやいや、幼馴染ってやつですよ。『25まで互いに独身だったら~』とか約束してたっぽいです」

 軽いな。

 などと話していた。俺達の会話は周りの男たちにも波及したようだ。

「ああ、わかるぜ。兄ちゃん。『T』様の脚は良かったなぁ。チラリズムというのか?もう少しで…って限界なところがまた男心を鷲掴みだよな」

「そうですよね~」

 俺はゆっくりと銭湯を堪能しよう。きっとサヤカも今頃堪能しているだろう。

「そして、その脚自身も形がよくてよぉ。俺は保険会社に勤めてるんだが、あの脚に保険を掛けたいと思ってたんだよ。まぁ、若気の至りってやつか?」

「保険、掛けたかったですよね。わかります!傷の一つでも国家の損失って感じです」

「兄ちゃん!」

「オジサン!」

 大丈夫か?新しい扉が開かれようとしてないだろうな?

「今はよぉ『S』様ってのが出てきただろ?その脚に俺は今度こそ保険を掛けたい!」

 
Continue to read this book for free
Scan code to download App
Locked Chapter

Latest chapter

  • 陰キャが実はネットアイドル☆   69話 升田の寿司屋

     編曲の作業が一番大変だった。 なにしろ、音楽の知識ないからなぁ。学校で習う程度だ。 楽器は使ってればそのうち、使えるようになるけど、編曲作業は……。  しかしながら、翌日の教室は違った。 *********「あの曲は何?どこでも売ってもいないし、ダウンロードできないんだけど?」 だって俺が作ったやつだからな。お蔵に片足突っ込んだ曲だし?「そうなんだよ。あとさー、動画で『K』様が歌ってないの初めてじゃないか?」「あ、そういえばそうかも」 気づくの遅すぎ!「動画のラストに‘編曲:K’って字幕を俺は見た!」「マジか?」 あ、作曲もだ。間違えた。「結局ダウンロードもできないし、買えないしで、世界的に大パニックよ!」 そんななのか?「ところでさぁ、マイケル?マイケルが泊ってるところじゃない?『K』様が動画で使ったのって」「あ、そうだね。この椅子とかうちの寿司屋っぽい」「それじゃ、そこの大将って『K』様に会ったのか?マイケル!お前も会ったのか?」 俺は首を横に振りながら手で×を表示した。「僕がいない時間に撮影したのかなぁ?僕は会ってないよ?」 よくやった。マイケル、誤魔化せ! この目的はあくまでも寿司屋の再興。親父さんが『K』にあったかどうかではない! 放課後、俺はまた升田の親父さんと話に行った。「俺はこの店にスポットライトを当てるつもりだったのに、親父さんは『K』に会ったのかどうかということに話がなったよ。どうやって誤魔化す?」「「あの青年は『K』様だったのかい?撮影というから協力したのだけど、そうかいあのせいねんがねぇ」と誤魔化す」「多分、男か女かって話になると思うけど?」「「俺はそのときは青年だと思って接してたからなぁ。詳しい性別まではわからないよ。はっはっは」と誤魔化す」 棒読みじゃない事を祈る。 ねーちゃんの話だと物凄い人数が店に来るようになったそうだ。一過性の流行じゃないといいんだけど。とも言っていた。お酢の匂いって普通妊婦さんが苦手な匂いじゃないの?と思ったが、ねーちゃんは落ち着くらしい。大成さんに染みついた匂いなんだろうか? 親父さんは頑張って誤魔化していたという話も聞いた。あと、「寿司屋に来て食べる気がないなら帰ってくれ」と言ったらしい。 升田の親父さん曰く「接待の予約がいっぱい入るようになった

  • 陰キャが実はネットアイドル☆   68話 リンカの弟妹

     ねーちゃんは……本人の予想だと、恐らく妊娠。すぐに親父が検査薬を買ってきて検査をすると、反応は‘陽性’。つまり妊娠しているという事だ。 是非とも、升田の血が薄い男の子かうちの血が濃い女の子が生まれるといいと思う。脚フェチが産まれるのはなんかヤダ。 大成さんは単純に喜んでたなぁ。店を継ぐためにも男の子がいいみたいだけど…。女の子で寿司職人てダメなのかな? 父さんは……複雑そうな顔をしてたな。まだねーちゃんが他の男とどうにかなるのが解せないのか?リンカをあれだけ可愛がってるのに…。 升田の親父さんは、また‘美しい脚で産まれて来い~’みたいにねーちゃんのお腹にむかって念を送っていた。 母さんは普通に喜んでたなぁ。普通の反応は母さんだけかも。大成さんも男の子がいいみたいなことを言ってたし。ねーちゃんにはプレッシャーだよなぁ。「サヤカさんが妊娠したのですか?性別は?サヤカさんに似て脚がキレイな子が産まれるといいですね!」 産まれてすぐと言うか、リンカすらまだ脚がキレイかどうかもわからないだろ?産まれてすぐなんかぷにぷにでキレイとか全然わからないぞ?「リンカちゃんも脚がキレイですよね!」 おいおい、マイケルにはリンカの脚がキレイな脚に見えるのか?俺にはまだぷにぷにしてるように見えるんだけどなぁ。血筋か?升田一族の血筋は恐ろしいな。 升田の親父さんにも聞いておいた。「リンカの脚はキレイな脚なんですか?」「将来有望ないい脚だ」 将来有望な脚ってなんだ?「親父さんは男の子でも美脚を求めるんですか?」「もちろん。しかしなぁ。うちを継いでくれると嬉しいんだが、イマドキ対面の寿司屋っていうのは古いんだろうか?」 確かにねーちゃんのコアなファン以外でここを利用する人はなかなかいない。「親父さん、この寿司屋で撮影します?世界的に有名になりますよ?」「姑息だけどお願いしちゃおうかな?親戚だし」 と、そういうわけで場所は寿司屋という事になった。「俺はサラリーマンの形で出ますよ。親父さんも友情出演ということで。顔は出しません。そうですね、接待の場所としてここを使います。そういうシチュエーションにするんです。実際接待で使われるものでしょう?」「そうだな。あとはご近所さんかな?」「ですよね。なので、俺はサラリーマンとして、親父さんに酌をしたりします。大成さ

  • 陰キャが実はネットアイドル☆   67話 田中姉弟

     放課後、まだ開店準備中(夜間営業)の升田の親父さんのところに行った。「あの動画はどう思う?」「うーん、俺世代だと「『T』で昔見たなぁ。懐かしい」って思うかな?でもコウジ君はアレンジして紐パン履いてたし、ラストに男バージョン入れてたし。曲も違うのにしたんだね?」「あー、K-popをアカペラで。向こうの著作権がわからないから。突然法外な請求されると困るし」「それでアカペラだったんだ」「マイケルは?」「『T』って誰?」「俺の親父。升田の親父さんのクラスメートだったんだよ。その時も親父は裸エプロンの動画投稿してたんだよなぁ。その動画と差をつけるために、俺は紐パンとラストの男バージョンに加えて、曲も変えた。ところで、二人とも鼻血出したのか?」「ああ」 不本意そうだな。「Of course!」 なんでそんなに力一杯?「鼻血は我慢しないで出した方がいいですよ。鼻の中で固まって鼻呼吸できなくなっちゃうでしょう?それよりは出しちゃった方がいいですよ」 変な慰めだけど、そうだろう?この分だと、大成さんも鼻血を出し、ねーちゃんに白い目で見られてる感じがする。 はっ、いけない!俺がAV女優になったら(女優にはなれないが)AV男優になるって言ってるいたいけな小さい子がいるんだっけ?露出も押さえなくては‼ っていっても、スリットからチラ見せくらいは許してほしいなぁ。「コウジ、コウジはイケメンなのに、学校ではあんなに地味に目立たなくしてるのは何でだ?」 おぉ、イケメンという言葉をいただきました。「話すと長くなるけどいいか?まず、俺が『K』だって言う事を完全に隠すためだ。もしばれたら、俺は学校に行けないかもなぁ。ほら、『K』の純粋なファンが学校に押し寄せたりしたら大変だろ?そんなわけであんな風してるんだ。親父の時もそうだったよな?」「ああ、田中タロウという男は完全に地味キャラだった。目立ってるのは勉強ができるくらいかなぁ?ってくらいだ」「俺もそんな風にしろって言われてる。俺をプロデュースしてるのは一応親父だ。今はリンカに夢中だけど」 今日の撮影はねーちゃんを撮ってるから、俺はお休み。「サヤカ」「麗矢よ!」「麗矢、この暑い中よくその格好でいられるな?」「そう思うなら、スポドリでも差し入れてよ!」 生意気に育ったなあ。リンカは可愛い。 長い髪を

  • 陰キャが実はネットアイドル☆   66話 タブー

     俺は升田の親父さんのところに抗議に行った。いや、寿司も食べたかったんだけどさぁ。「マイケルが俺と同じクラスになったんだけど、いつかばれるんじゃないかってドキドキだよ」 今は俺以外客がいないので、話し放題。「いやぁ、マイケルに悪気はないんだけどね」「だから、余計にハラハラするんですよ!」「僕を呼びましたか?コウジ、ここは店の中ですよ?秘密の話をしてもいいのですか?」「俺達以外に客がいないからな。盗聴とか盗撮の類の機械がないかはねーちゃんが毎日チェックしてるよ」「コウジのお姉さんは書を?右左衛門おじいさんとお揃いですね!」「そのお爺さんに弟子入りしてな。『麗矢』って名前で書家をしてる。動画を投稿してるから、その関係でこの寿司屋が聖地巡礼みたいな?書を書く動作がいいんだとさ。俺にはわからない」「Oh!サヤカさんはそんなにすごい人なんですね!リンカちゃんの美しいお母さんなだけでなく、そのような一面もあるとは!僕もその動画を見てみます!」「俺はサヤカさんの脚が見えてるといいんだけどなぁ」「ねーちゃんの脚は大成さんのものでしょう?」「大成のやつ‼」 この人は、自分の息子に何を言ってるんだ? 升田の親父さんも大成さんもねーちゃんの脚で鼻血を出したんだろうか? はっ、まさかの俺の脚でも!?「はっはっはっ、流石に誰のものかわかってれば鼻血もなりを潜めて、救急車騒ぎにはなってないよ」 つまりは、救急車の世話にはなってない程度に鼻血は出ているとな。「マイケルも、俺の動画で鼻血出すのか?」「そうですね。でも…最近はその後にサヤカさんが冷たい視線を僕らの方に送ってきますね。何故でしょう?」 『男の脚見て、鼻血って最低』とか思ってるんだろうな。  投稿休んじゃったな。 お詫びに女バージョンの撮影しよっか。要望に応えて裸エプロン。しかも紐パンツだ。ラストに玄関でスーツでネクタイを緩める男バージョンの撮影でもするかな?  曲まで同じだとなぁ。曲は……。元気なK-popを耳コピだな。 向こうの著作権とかわからないから、完全アカペラで。 ******* 翌日の教室は想像以上の盛り上がりだった。「超いい感じだったよなぁ。あれこそ、男の夢だよ。ロマン‼」 そうか?そうなのか?「ちょっとだけ全裸じゃないけど紐パンだもんなぁ。全く、誘ってくれ

  • 陰キャが実はネットアイドル☆   65話 世間は狭い

     父さんがやったみたいに、リクエストを募りたいんだけど…って話を父さんにした。「わかる~。ネタが切れるんだよな」 俺は世間の需要を知りたいんだけど?「世間様の欲望を知るのもなかなか面白いぞ。よし、募集をしてみよう。という話をソニア本社でしてみる。俺の時はすぐオッケーだったから、大丈夫じゃないか?」 頼りないが父さんに頼んだ。 早い!回答が。世間様はそんなに『K』にしてほしいことがあったのか…。――――『K』様の裸エプロンが見たい。 親父の二番煎じだから、俺は避けたいんだよなぁ。――――『K』様の割れた腹筋が見たい‼ スイマセン。モヤシっ子なんです。――――『K』様に踏まれたい。 個人的には無理だろう?どっかのSMプレイで女王様に踏んでもらえ。――――うちの子が「『K』様がAV女優になったら僕はAV男優になる!」って言ってます。なんとかしてください! ふむ。これは責任重大だな。確かに露出過剰かもしれなかったな。反省。俺の趣味なんだが。――――『K』様に我が国の民族衣装を着て頂きたい。 ん?我が国?コレは…王族の方からなのか?王族の方がわざわざ敬語で日本語で…。民族衣装シリーズも面白いかもしれないな。でも、その国のタブーとか知らないと大変なことになりそうだから、よく勉強が必要だな。――――『K』様はアニソンを歌わないのですか? アニソンねぇ。よく知らないだけだよ。コスプレして、アニソンってのも面白いかもなぁ。――――『K』様の性別は結局どっちなんですか? そんなのは秘密だよ~。俺が20過ぎくらいにフェードアウトしてから、伝説になるだろうなぁ。 そんな時、クラスに留学生がやって来た。 その名は『マイケル=マスダ』。 これは、まさか…。  教室で多くの人に絡まれている中、俺はマイケルをなんとか連れ出し、図書室の二人になれる場所に連れてきた。「お前…まさか…寿司屋の升田の親父さんの親戚か?」「Oh!オジサンの家に泊まっています。リンカちゃん可愛いですね」「あー、リンカは俺の姪だ。大成さんが俺の姉と結婚したんだ」「サヤカさんですか?サヤカさんの脚は美しいですね!」 国際的にマスダ家は脚フェチなのか?「そこでだ!親父さんから聞いてるかもしれないが、俺達家族が内密にしていることは絶対に秘密だ!トップシークレット‼絶対だぞ

  • 陰キャが実はネットアイドル☆   64話 セルフで作ります!

     昨日はいろいろあった。 教室では、‘小悪魔’とか言われ、帰るとねーちゃんに怒られ……。 俺はストレス一杯です。  そんな時は、女バージョンの撮影に限る!んだけど二日連続で女バージョンになるなぁ。 今日は男バージョンの撮影か…。あんまり気が乗らないなぁ。 やっぱり女バージョン。…いやいや男バージョンで撮影しないと! うーん、こんな時は、『K』と言えばコレ!って感じのユニフォームみたいのを作ろう。 今日の投稿はお休み! 服を作ります。 うーん、ペアルックがいいなぁ。まずは夏服。夏だし。 男バージョンはハーフパンツに某量販店のTシャツをリメイクしようかな。ワザとに濃い色のTシャツを買って、色を落とそう。 女バージョンはやっぱキュロットスカートかなぁ?スリット入りで。 どっちのバージョンでも、半そでのパーカーを着てもらおう。 さ、布の裁断から縫製まで全部やるぞー‼ ******* 翌日の教室は予想外の言葉が。「昨日は投稿なかったけどどうしたんだ?風邪か?あー、俺が看病しなくても男バージョンの『K』様がいるもんな、はぁ」 ため息まで??「昨日は男バージョンの投稿のはずよ。彼に何かあったのかなぁ?だとしても、女バージョンの『K』様がいるもんね、私なんか出る幕ないわよ」 昨日は服作りのために投稿をお休みしたんだが?まぁ、この事は言えないのでクラスの連中には勝手に思い込んでもらう。 なんだか申し訳ないなぁ。 さ、家(謎の施設がいっぱいの家)に帰り、撮影を開始する。 ペアルックを強調したいから、デュエット曲にしよう。元気なのあるかな? ペアなんだけど、歌うのは逆にしよう。うんと女バージョンの『K』が男性パートを歌って、男バージョンの『K』が女性パートを歌う。 さぞかし視聴者は混乱するだろうなぁ。 そんな思いで俺は撮影を始めた。 二人の絡みは特にないから、撮影の回数が多いだけで特に撮影動画チェックとかの作業がなかったのが楽だった。 まあ、女バージョンであのスリットが活躍するのはまだ先かなぁ? ******* 翌日の教室は妙な雰囲気だった。「やっぱり、二人なのよ!」「でもさぁ、歌ってるパートは逆で俺は頭の中ぐっちゃぐちゃ!」「それなのよ!いったいどうなってるのかしら?」 俺の目論見通りで面白い。 父さんとかねーちゃ

More Chapters
Explore and read good novels for free
Free access to a vast number of good novels on GoodNovel app. Download the books you like and read anywhere & anytime.
Read books for free on the app
SCAN CODE TO READ ON APP
DMCA.com Protection Status